Informatica World Tour 2023に行ってきた!〜AIエンジン「CLAIRE」とPowerCenterのクラウドモダナイゼーション〜
こんにちは、データアナリティクス事業本部ビジネスソリューション部SAチームの渡部(わたなべ)です。
2023/09/15(金)に品川で開催されたInformatica World Tour(以下、IWT)に聴衆として参加してきました!
そこで何度も耳にしたキーワードが2つあったので、「これが今のインフォマティカさんの推しだ!」と捉えて、レポートと合わせてご紹介させていただこうと思います。
(体調を崩しており、公開が遅くなってしまいました)
Informatica World Tourについて
Informatica World Tourとは、データマネジメントクラウドプラットフォーマーであるインフォマティカ社の1年に1回の講演イベントのことです。
(全世界各地で行われるので、インフォマティカ社的には年1ではありません)
イベントでは、インフォマティカ社の講演だけでなく、ユーザー企業様の先進事例やスポンサー講演があり、講演の合間には実際の製品デモも実施されていました。
コロナ期間中はオンラインでの開催が続いており今年久しぶりのリアル開催となり、私はリアル参加が初めてだったのですが、
本当に大勢の人が参加していて「こんなにインフォマティカ関わる人いたんか!」と初めて見るインフォマティカ関係者の多さに圧倒されてしまいました。
特に講演の合間の製品デモが人気で、講演で紹介されたサービスの紹介が見れて、講演を聞いて製品デモを見るという流れで非常にイメージがつきやすかったです。
参考:Informatica World Tour 2023
目立ったキーワード
IWTに参加して、目立ったキーワードが2つありました。
- CLAIRE
- PowerCenterのクラウドモダナイゼーション
以下で順番に紹介していきます。
CLAIRE
CLAIREとは、Inteligent Data Management Cloud(以下、IDMC)に内包されているAIエンジンのことです。CL"AI"REです。
今回のIWTでは全講演といっていいほど、CLAIREというワードを耳にしました。
私はこれまで幾度かCLAIREにお世話になっておりましたが、今回の講演を受けて、これから使わない日はないような存在になるだろうなと感じました。
その理由は「CLAIRE copilot」と「CLAIRE GPT」にあります。
CLAIRE copilot
CLAIREとは?という説明にもなりますが、これまではデータパイプラインの推奨事項やデータ品質を保つData Quality・データカタログであるCloud Data Governance and Catalog(以下、CDGC)の各機能・MDMの名寄せ業務などでAIを使用した機能がありました。
その機能を提供していたのがCLAIRE copilotです。
使用例)
- データパイプラインの推奨事項
マッピングから次に置くべきトランスフォーメーションを提案してくれます。
- Data Qualityでの自然言語からのフィルタ条件生成
そのCLAIRE copilotですが、今回のIWTで「ETLの自動作成」・「データの自動分類(データカタログ)」などの機能が拡張されるとのお話がありました。
ETLの自動作成は以下のようなイメージになります。
ソースとターゲットを指定すると、メタデータから判断し自動的にマッピングを作成をしてくれます。
完璧ではないにしろ、ETLの開発時間が相当短縮するのではないかと思いました。
データパイプライン開発が短縮化して、一番大事なデータ分析にどんどん時間が使えるようになりそうです。
一方で小話にはなりますが、後述するCLAIRE GPTの機能と合わせて、簡単にETLが”誰でも”作成できてしまうので、
ETLが乱立するという次なる問題がでてくるかもね・・という、ありそうな問題についてインフォマティカの方とお話しました(笑)
CLAIRE GPT
CLAIRE GPTは、Chat GPTを使用したことがあればイメージがつきやすいと思いますが、自然言語でデータ利活用・管理を可能とするインターフェースです。
こんなイメージです。
SQLもいらず、欲しいデータがあれば答えてくれて、マスタの名寄せまで提案してくれます。
インフォマティカが理想とする誰でもデータを活用する世界が一気にやってきた感がありました。
そんなCLAIRE GPT、日本語版は2024年リリース予定とのことで、
クラスメソッドとしてもいち早く触ってお客様にCLAIRE GPTの使いどころを提案できるようにする所存です。
PowerCenterのクラウドモダナイゼーション
PowerCenterのクラウドモダナイゼーション、つまりはPowerCenterからIDMCへの移行が、IWTで目立ったキーワード2つ目です。
PowerCenterはIDMC前身のオンプレミス製品なのですが、オンプレからクラウドのIDMC移行のための2サービスがIWTで発表されました。
- CDI-PC
- PC2CDI
以下で2サービスについてご紹介します。
CDI-PC
クラウドのジョブやランタイム環境を管理するように、IDMC上でPowerCenterのジョブやランタイム環境を管理できるようになるサービスです。
これで管理・監視機能がIDMCに一元化できるようになります。
参考: Cloud Data Integration for PowerCenter (CDI-PC)
PC2CDI
PowerCenterのジョブをIDMCのデータ統合サービスであるCloud Data Integration(以下、CDI)に変換して移行するサービスです。
製品名は、PC(PowerCenter)2(to)CDIという意味かと思います。
講演で画面を拝見しましたが、
各PowerCenterのジョブが、CDIのジョブへ完全に変換できるのか・部分的に変換できるのか一目でわかるので、移行のしやすさがあるなと思いました。
またテストについても、PowerCenterとCDIの新旧データ自動検証テストも可能のようで、
どのようなテストなのかは把握できてはおりませんが、ある一定のテストが自動で担保されているというのは効率性からいって、かなり嬉しい部分だなと思います。
参考:PC2CDI Modernization Service
講演ではLift & Shiftというワードで2サービスを使った移行の説明がされており、
LIFT(CDI-PC) ⇨ SHIFT(PC2DI)の順で移行を徐々に進めていくのがベストプラクティスとのことでした。
参考:How to Move from PowerCenter to the Cloud Faster with Self-Service Capabilities
その他
デモや講演後の懇親会でインフォマティカの方たちとお話させていただく機会が多くありました。
インフォマティカの方達は、ちょっとした質問を1つすると10返ってくるような方ばかりで、案件の進め方であったりサービスの使い所といった点において非常に勉強になりました。
API Center
講演とは別に製品デモで気になるサービスがあったのでご紹介します。「API Center」です。
こちらはAPIの設計・管理・監視ができるサービスになります。
まだ私は触ったことがないので、インフォマティカの方から伝え聞いたことにはなりますが、
APIの定義を固めてからAPIの開発へボトムアップで進めていけるという利点があるようです。
APIの作成と言えば、IDMCでいえばCloud Application Integrationなのですが、
こちらは割とHTTPメソッドを作成するにも、レスポンス定義を作るにも、せっせと1から作成が必要かつ設定箇所がばらけていたため、時間がかかっていました。
ですが、API Centerを使用するとそれらがGUI上(下画像参照)で直感的に作成できるようになったと思っており、開発が随分効率化するのではないかと思っています。
こちらは今後触ってみてブログにします。
まとめ
以上!
Informatica World Tourのレポートでした。
今回の参加目的としては、お客様へのインフォマティカ製品のさらなるご提案をしていければいいなと思いの情報収集と、単なる個人的なインフォマティカさんの講演を聞きたいという思いでの参加でしたが、
思った以上に刺激をいただけたので、とてもよかったなと思いました。
また来年参加しようと思います。